Barros-Keiコラムとは?

フィリピンにおける裁判手続きや結婚手続きなどで多くの誤認情報をネットで見かけます。またフィリピン人からの古い口コミ情報を信じている人も沢山います。以前日本のかなり手広くやっている行政書士グループ会社ウェブサイトに、当社の文章を丸々パクられたことがあります。責任者にすぐにクレームを出し全て削除させました。たとえ肩書きが弁護士や行政書士であっても、日本にもフィリピンにも専門知識のない業者は数多くいます。しかし知識や情報を持っていない依頼者の方たちは、その肩書きを信じて頼るしかありません。そういう現状から本コラムが、これからフィリピンで何かアクションを起こそうとする方たちのために、少しでも役立つものになればいいと思います。また立派な肩書きを持つ人たちは、それに恥じないようもう少ししっかりと勉強してから情報を発信すべきです。そもそも知識や経験というものは、フィリピンに長く在住しているから自動的に得られるというものでは絶対にありません。同じようなレベルの人間としか交流がないのであれば、たとえ50年在住していようとも、濃い日々を過ごした人の1ヶ月にも及ばないことがあるのです。当コラムの目的はそれらを正し正確且つ最新の情報を伝えることにあります。
注)当コラムの著作権は全てBarros-Kei Corporationに帰属します。これらのファイルを許可無く複製、転載、流用することを禁止します。

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2015年4月8日水曜日

ビザ代理申請機関日本人スタッフの「無知と無礼さ」

もう数ヶ月前の話になりますが、当社を通じてフィリピン人3名がビザ申請を行った時のことです。

普通の親族訪問ビザ申請でこの3名は代理申請機関である某旅行代理店に於いて手続をしました。当社では通常他の場所にある同社支店で行っていたのですが、この時は申請者の居住地に一番近い場所で手続をすることになったのです。そして初めての場所での申請ですので視察を兼ねて私も同行しました。

この申請者たちはすでに1年前も同じビザ申請を行っています。一人は当社により婚姻無効裁判を開始した直後でしたが、何の問題もなく取得でき来日を果たしています。

申請当日その旅行代理店には現地採用の日本人スタッフが1名でした。このスタッフはタガログ語が話せる日本人ですが英語はよく理解できない、というよくある現地採用者のパターンでした。この男は太っていて色黒だったので私は最初フィリピン人かと思っていました。そして書類審査が始まりましたが、店内は申請者で溢れ返っていたため私は外で待つことにしました。

暫くして申請者が私のところに戻ってきて、書類不足で受理してくれないと言います。今回2回目の来日ですが油断せずに前回よりも更にサポート書類も揃えたにも拘らず。

そこでその日本人スタッフのところに行き理由を聞きました。彼は「日本人の身元保証人/招聘人と申請者の内の一人とが一緒に写っている写真がない。これはRequirements(必要書類)だから」とタガログ語で言います。

私はタガログ語はかっこ悪い言葉で話すのは抵抗感があるため、いつも通り英語でその男に反論しました。

「大使館ビザ申請必要書類で明記しているものがRequirements。写真は大使館が疑義がある場合に要求する追加書類、サポート書類に過ぎない」

この男はそういった基本的な知識すら理解していない。しかも私が英語で文句を言ったため彼は良く理解できず緊張を誤魔化すように書類のホチキス止めを始めました。態度が気だるそうで非常に横柄、何だ、コイツという感じで書類を偉そうに処理している。しかもまだRequirementsだと主張し続けながら。

この男は代理申請機関の単なるスタッフです。何の権限も持たない人間であるにも拘らず彼の態度は大使館の領事すら絶対にとらない酷いものでした。

そして何を思ったのか急に話題を変えて、「Annulmentまだ終わってないだろ。何でそんなに時間がかかっているの。いんちきなところに頼んで騙されているんじゃない?俺に頼べば半年で終わるのに」という馬鹿なことを言い始めました。

婚姻無効裁判は開始してからまだ1年半です。正規の手続ならば終わるわけはないのです。

この男は自分が何を言っているのか分かっていません。彼の立場は申請書類を確認し代理で受理するスタッフなのです。何故、婚姻無効裁判の話になるのか?また彼は裁判手続を全く理解していないだけでなく、自分に頼めば早く終わらせることができると勧誘しています。しかも半年で終わることは法規則上絶対に有り得ないことなので、不正をしますよ、と言っているのと同じことになります。

しかしビザ取得することが目的ですので、このスタッフを私が怒っても意味を成しません。ビザ申請手続で嫌がらせをされても申請者に迷惑がかかるだけです。そこで妥協点として申請者の内の一名と日本人の方の写真がない理由書を作成し提出することで受理してもらいました。ビザが問題なく取得できたのは言うまでもありません。

この代理店の各支店を統括する責任者も現地採用の日本人です。彼は以前私と話をした時に婚姻無効裁判や離婚承認裁判を相談されることが多いと言っていました。その口ぶりから顧客を斡旋してコミッションを取りたい意図を感じましたので、私はその話題を逸らしそれ以来挨拶程度の話しかしていません。

彼がその後大使館周辺の業者と組んでそれを行っているのか不明ですが、法規制では弁護士を斡旋しコミッションを得ることはできないのです。大使館周辺にもその資格が無いのに斡旋している業者が多々存在している。ましてや裁判が早く終了することなどを謳っているのならば、これはもう不正を行っていると明言しているのと同じなのです。

何れにしても私は機会を見てこの責任者にスタッフのことを話し彼の解雇を請求するつもりですが、責任者が言い逃れをし不問に付そうとするならば、大使館にこの旅行代理店に対する代理申請機関資格取消を申し立てる予定です。

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