日本でも裁判で離婚/婚姻解消、つまり調停離婚や審判離婚をする人はいるでしょうが、キリスト教国では条件が厳しく日本の裁判ほど簡単ではありません。フィリピンの裁判では、判決で認められながらも裁判官が教義に反するとして署名を拒否されその後の手続きが進まなくなるケースもあるのです。特に当事者がフィリピン人同士の場合、数年以上別居した夫婦だけしか認められないこともありますし、子供がある場合は当然ながら事が更に難しくなります。
複数回フィリピン人と婚姻離婚を繰り返した日本人がフィリピン人との婚姻手続きを行っている途中で、フィリピン行政機関が日本人に婚姻無効裁判を求めたり、人身売買の疑惑をかけられ婚姻歴や出入国歴を調査されたり、日本大使館に身分照会されたりして婚姻手続きや招聘手続きが進まなくなるケースも最近では出てきているのです。従ってフィリピンのように離婚/婚姻解消を厳しく制限している国の人との結婚も、簡単には考えず慎重且つ覚悟をもった上で行うべきなのです。
成田離婚のような婚姻・離婚の軽さは最早犯罪的と云える
ヨーロッパのキリスト教国では簡単に結婚をしませんし、子供の出生後に結婚する人も増える傾向にあります。それに比べると日本は結婚も離婚も非常に簡単に出来てしまう、他国、特に先進国からは理解しがたい珍しい国家なのです。つまり異常なのは日本の離婚制度であって、何でも日本を基準に考える事自体がおかしいのです。制限がないので同じ人と何回結婚しても離婚しても許されますし、結果的にこういった安易さを原因として国際結婚の破綻率を高めているのです。日本の行政機関も国際結婚カップルの離婚率に言及する前に、ガラパゴス的な現状の離婚制度に対して厳しくする方向で検討してみてはいかがでしょうか。
イギリス、イタリア、フランス、オランダなどをはじめとしたヨーロッパの殆どが協議離婚制度を持っていません。裁判所を介するしか離婚/婚姻解消する方法がないのです。そして裁判手続には大きな費用と長い期間がかかるので、簡単に離婚/再婚しようとする人はいません。だから結婚に対しても当然慎重になるのです。
フィリピン人との結婚も同じなのに、余りに軽率な婚姻が多いのに驚きます。また夫が日本人の場合、子供も捨てるケースが殆どです。親権、慰謝料、チャイルドサポート、財産分与といった問題だけでなく、将来的に相続で更に複雑な問題が発生する可能性もあるのです。こう考えるとフィリピン人とも簡単に離婚できない事がお分かりになるでしょう。
婚姻生活に必須な許容と理解の深さ
最後に動画をご紹介します。ご存知の方も多いかと思いますが、フィリピン女性と結婚し日本で裕福でないながらも生活する日本人夫が自主制作したものです。普通はこんなに言葉や態度が悪くややっこしい女とは結婚しませんし、結婚したとしても即離婚していますが、この日本人夫は妻に振り回されながらも、非常に寛容な方でトラブルも人生の一部として楽しめる心の余裕がある素晴らしい人物だと思います。
日本人夫に定職がないこともあるでしょうが、フィリピン人の妻は自分の国のスタイルで生活している事、夫が妻のスタイルを許容している事が新鮮な驚きでした。彼の動画を見てフィリピン人と円満な婚姻生活を送る秘訣が分かったように思いました。
http://www.youtube.com/watch?v=1KLkN9keNWU